柚子こしょう

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最近、密かにブームになっている調味料がある。知っている人は知っている、“柚子こしょう”である。知っている人とは、意外に“若い人”が多いような気がする。ひと昔前のグルメブームの通たちではなく、若者が「ラーメンに添えると合う!」や「焼き鶏に柚子こしょう合うよ!」「サラダドレッシングに入れると美味しい!」「豚しゃぶのたれにいい!」などとコメントしている文章や場面を見聞きする機会に遭遇する。「鍋」や「湯豆腐」、「うどん」にあう・・・というオーソドックスな意見では無いのだ。

柚子こしょうは九州の大分が発祥と言われ、その歴史は約50年と意外に浅い。一般の家庭にミキサーが入った頃の出現だと聞く。「胡椒」というが、実際に胡椒が入っている訳ではない。「唐辛子」など辛いものを大分では「胡椒」(こしょう)と言い、「柚子ごしょう」と呼ばれている。

“柚子こしょう”は、「柚子の皮」と「種を取り除いた唐辛子」と「塩」をミキサーやフードプロセッサーで攪拌し、さらにすり鉢ですってペースト状にしたもの。仕上げに「酒」を少々入れてもよい。

青い柚子と青唐辛子で作ると“青い柚子こしょう”となり、黄色い柚子と赤唐辛子で作ると“赤い柚子胡椒”となる。青い柚子こしょうは香り、風味がよく、赤い柚子こしょうは辛味に旨味を感じる。冒頭で述べたように、「鍋」や「うどん」などによく合うが、夏の「素麺」や「冷奴」にも美味い。「味噌汁」や「焼いた肉」、それも鶏・豚・牛を問わず、あらゆる肉に合う。「野菜サラダのドレッシング」にもよく合い、醤油で和風に仕上げても、オリーブ油で「イタリアンドレッシング」にしても美味い。「刺身」にも合う。洋風の「生の魚介類の和え物」にも使える。

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柚子こしょうの美味しさは、“料理をさっぱりさせ、辛味で素材を引き立てる”といわれるが、柚子の風味とそのさっぱり感こそが、そして程ほどの絡み・・・これが日本人の好む味とぴったり合ったのではないだろうか。

最近では、大分に限らず、九州のあらゆる地域の特産品として瓶詰めで売られている。大手の香辛料メーカーの商品も販売され、これが、若者のファンを作るきっかけになったのではないかと勝手な分析をしている。

機会があれば、柚子こしょうの手作りをお勧めする。やはり市販品とは味が違う。柚子と唐辛子が手に入ったら、是非一度、手作りの簡単で美味しい“柚子こしょう”を味わって見てほしい。作り方は至って簡単。(1)青い柚子の皮をむいたもの100gと(2)ヘタと種を抜いた青唐辛子100g(3)塩10g(4)酒10cc(5)好みで柚子の絞り汁適宜をフードプロセッサーで攪拌し、さらに食感をよくするためにすり鉢でペースト状になるまでよく擂り混ぜる。これを小さな空き瓶などに分け入れ、冷凍保存する。食べながら、保管は常に冷凍保存する。そして何にでもあう優れもの調味料として一年中活躍する。

柚子こしょうを作る時期は、柚子が色付く直前の秋口なので、これを食べ出す頃の献立が、冬に向かって、温かい汁物や麺類、鍋で使われてきたのだろう。しかし上記の通り、何にでもよく合い、料理の風味を高め、合わせて食品の保存性も上げる粋な“大人の万能調味料”である。

今から、ちょっとしたブームになる調味料ではないだろうか!・・と密かに予想をしている。