今月は、三之助のかちかちを使って「豆腐百珍 五十二、うずみ豆腐」を作りました。
「うずみ」とは灰の中に埋めた炭火を指します。田楽に仕上げた豆腐の赤茶色を炭火として上にのせた白飯を灰になぞらえて「うずみ豆腐」としたのでしょう。
「うずみ豆腐」の作り方には、田楽に仕上げた豆腐の上に、湯で温めた冷飯を天盛りにし、木の芽を添える。・・・と書かれています。
豆腐に塗られた味噌のこっくりとした褐色とその上に盛られた純白の白飯、そして天に添えられた緑鮮やかな木の芽の色と若々しい香りが清々しい春を感じさせ、出来上がった料理を前にして、なおさら食欲をそそられる一品です。
こっくりした味噌味の旨味と白飯の組み合わせは、シンプル且つ、ふくよかな味わいとして日本人の誰もが好む味でしょう。
豆腐百珍の作り方に、"湯で温めたごはん"というくだりがあり、具体的にどのようにしたらよいか判らずに、専門家の先生にお聞きしたところ、「冷やご飯を湯煮するの意。」とのことでしたが、炊き立てご飯があればそちらの方がよいでしょう・・・とアドバイスをいただき、今回は、炊いたご飯を使いました。
料理名といい、盛り付けの見せ方といい、江戸時代の料理人の美意識の高さ、粋さを感じさせる豆腐料理です。
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