 今月は、「三之助豆腐」を使って「豆腐百珍三十三、青豆豆腐(あおまめどうふ)」を作りました。
百珍の「青豆豆腐」とは、枝豆を丁寧にすりつぶし、絞った豆腐、塩、酒、卵白を加えて型に入れ、ゆっくりと蒸しあげた豆腐料理です。
枝豆の香りが立ち、青豆と豆腐の大豆の甘みが相まって、甘みがとても豊かに感じられる優しい味の百珍です。 薄皮を丁寧に取り除き、なめらかにひたすらよく擂る作業が、口に入れると溶けてしまうような、ふんわりした食感と色鮮やかな仕上がりに繋がります。
最近は、“茶豆”や“毛豆”など、その地方に昔からある在来の枝豆などが特選品としてスーパーやデパートにも並ぶようになりました。枝豆は、その土地々で作る品種により播種期や収穫期が異なるようですが、その品種に合った収穫の適期がそれぞれあるようです。近年は品種改良が進み早採り枝豆も増えてきているようですが、在来枝豆の収穫期は、本来九月〜十月半と結構遅いもののようです。この収穫の適期が枝豆の香りと甘味を大きく左右するのだと農家の方にお聞きした覚えがあります。
枝豆の命は、香りと甘み。“青豆豆腐”を作る際には、ぜひ、香り豊かな美味しい枝豆をご用意下さい。そしてひたすらすり鉢で擂るというシンプルな調理法だからこそ、素材の扱いや所作に充分に気をまわしながら、江戸の暮らしや食文化、江戸グルメ達の味覚に想いを馳せてみてはいかがでしょうか。
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