【2003年2月のレシピ】 江戸時代から伝わる庶民の味・・煮やっこ

 「煮やっこ」とは鰹だしに醤油で味をつけ煮たもの、いわば「豆腐の簡単しょうゆ鍋」。

"豆腐の食べ方"と言えば「冷やっこ」に「湯豆腐」、そしてこの「煮やっこ」。江戸時代から伝わる豆腐の代表的な食べ方"三役"です。福田浩・松藤庄平著「大江戸料理帖」新潮社によると 『「煮やっこ」は商売として料理を提供するいわゆる料理屋さんや料亭で出す料理ではない。「冷やっこ」や「湯豆腐」は食べることはできても「煮やっこ」だけは外で食べられるようなものでは無く、家庭のお惣菜として位置付けられてきたようだ。従って料理として記録するようなもんじゃない。ただ川柳なんかには結構詠まれている。』・・・とあります。

「煮やっこ」にはそれぞれの家庭ならではの作り方、そして味があります。豆腐だけのシンプルなもの、短冊の長葱をたっぷり入れて煮込んだもの、さらし葱が山盛りにのっているもの、唐辛子の辛味が効いたもの等々。「煮やっこ」のレシピはきっと江戸庶民の家庭の数だけあるのでしょう。現代で言う「お袋の味」の原型なのかもしれません。

 

昆布と鰹節で丁寧に摂った本物の出汁に醤油とみりんだけでシンプルな味付けをします。この切れのよい出汁で特選三之助をさっと煮ます。熱々をふうふう言いながら、先人からの美味しい贈り物をご堪能下さい。江戸時代から伝わる庶民の味「煮やっこ」のシンプルかつ奥深い味わいにきっと驚かれることでしょう。

煮やっこ
豆乳わらび餅